【知っておきたい知識】上棟式ってやった方が良いの?
上棟式は、新築住宅の歴史深い儀式のひとつ。
上棟式は、昔からある儀式なので聞いたことがある人も多いでしょう。
盛大に行われていた昔の上棟式のイメージを考えると「費用がかかるのではないか」なども不安ですよね。
やるべき・やらなくてもいいという両方の意見を耳にすることもあるかもしれません。
今回は上棟式について昔と現在の違い、「やった方がいいのか」、そして当日の流れについてお伝えしていきます。
まずは「上棟式」について知ろう
初めに、現在の上棟式がいつ、どんな意味で行われるものかをご紹介します。
◎棟上げしたときに行う儀式
上棟式は、柱や梁など建物の“骨組みができた”という時期、棟上げのときに行う儀式です。
儀式では、「工事が無事に進んでいること」に加え、「今後も建物が安全であるように」という願いが込められています。
また、現在の上棟式の大きな意味として、工事に携わってくれる数々の人達に向けた感謝も込められています。
家づくりは数々の人の手により、出来上がっていくもの。
職人さん達と上棟式を通じて顔見知りとなれば家づくりへの想いを共有もでき、完成したときは一層感慨深い気持ちになりそうですね。
◎昔ながらの上棟式は現在よりも盛大だった
日本の家づくりには、さまざまな伝統的な儀式があります。
上棟式も長い歴史があり、「柱の上から餅を投げている大工さん・地上からそれを拾っていた近所の人達」という様子を遠い記憶のなかで覚えている人もいるのではないでしょうか。
ちなみに、地域によって「何を投げるか」も違うようです。
上棟式は、
・祭壇を飾って神主から儀式を行ってもらう
・高いところから餅を投げる
・職人さん達にご祝儀を渡す
・お酒やごちそうで参加者をもてなす
など、昔はかなり盛大に行われていた儀式でした。
現在の上棟式は、神主さんによる神事を省いたスタイルも増えています。
◎現在のお家づくりで行われるその他の儀式とは?
家づくりでは、上棟式のほかに、「地鎮祭」や「竣工式」などの儀式があります。
これらは、
・着工のタイミング⇒地鎮祭
・骨組みができたタイミング⇒上棟式
・引き渡しが終わったタイミング⇒竣工式
と「いつ儀式をするか」というタイミングが異なります。
また、地鎮祭は土地の守護神に「工事が安全にできますように」というお祈りの意味が強いのに対し、竣工式は「家の完成を祝ったお披露目会」のような目的があるようです。
一般住宅の場合、地鎮祭や上棟式は現在でも行われるケースが多いですが、儀式としての竣工式をするケースはあまりありません。
◎現在の家づくりで上棟式は必ずやる?
現在の家づくりでは、上棟式を「やるべきか・やらないべきか」という問題にぶつかるかもしれません。
上棟式の「やる・やらない」を選択するのは基本的に施主様です。
ただ、昔からの儀式であるため、現在でも「やらないと悪い雰囲気にならないだろうか」「費用がかかるのだろうか」など悩む方は多いかもしれません。
地域的に上棟式をやるケースが多いのか、住宅会社の担当者とも相談し開催を考えていくといいでしょう。
また、現在の家づくりで上棟式をやるメリットとして「職人さん達との距離が近づく」ことが挙げられます。
自分の家を建ててくれる人がどんな人か分からないのも不安ですし、上棟式の儀式で話ができれば、今後見学に行ったときに声をかけやすくなるでしょう。
◎“昔”と“現在”の上棟式は何が違う?
現在は、昔ながらの上棟式よりも簡素化された儀式にするケースも増えています。
実は上棟式の歴史は古く、平安時代にはすでに行われていたようです。
日本人が家づくりに対して、深い思いを抱いていることが分かりますよね。
地域的な違いはありますが、
・棟木の上への飾り
・柱の四隅に清めのための「酒やお米、塩」などをまく
・建築関係者へのご祝儀が施主より渡される
・餅をなげる(地域によって異なるケースも)
などが上棟式で行われる内容です。
ただ、現在は時代とともに簡略化された部分も多く、地域的な風習や施主様のお考えで行われるケースも増えてきました。
古い時代の上棟式の考えに縛られ過ぎないことも大事ですよね。
それに、「儀式よりも建築関係者への感謝と親交を深めるため」という意味で、現在の時代に即したスタイルで考えてもいいのではないでしょうか。
上棟式の事前の準備はどうするの?
現在主流となっている略式の上棟式について、事前の準備や流れについて疑問点をまとめてみました。
◎準備はどうすればいいの?
上棟式は、お供え物や神主さんへの依頼(略式の場合は不要)、料理、飲み物などさまざまな準備があります。
上棟式は施主が主催の儀式ですが、すべてを自分で準備するのだろうかと不安ですよね。
通常は、「上棟式をやりたい」旨を住宅会社に相談し、日程調整や準備などの段取りをリードしてもらうのが一般的です。
儀式で使う大がかりなものは住宅会社が段取りしてくれるケースが多いでしょう。
そのほか、「料理・飲み物」「ご祝儀」「引き出物」などを施主側で準備することになるでしょう。
いずれにしても、住宅会社と詳しく打ち合わせのうえ、分からない点はアドバイスをもらいながら進めていくことが大事です。
◎服装は何を着る?
“儀式”と聞くと、正装をしなければならないだろうかという疑問もありますよね。
上棟式は家づくりの現場に出向いて行う儀式ですから、汚れる可能性を考えると普段着でも大丈夫です。
現在の上棟式は、多くの方が正装ではなく普段着で参加している傾向にあります。
また、現在の上棟式は建築途中の建物をせっかく見学できる機会。
現場を動きやすいようにラフな服装がおすすめです。
ただ、お食事をしながら挨拶も兼ねた儀式のため、できるだけ清潔感は保つようにしましょう。
上棟式のご祝儀とは?
上棟式では、現在も建築関係者にご祝儀も渡すのが一般的です。
ご祝儀は、1人あたり3,000~10,000円がおおよその費用感です。
棟梁という立場の方には少し多めで10,000~30,000円を渡す方もいるようです。
そのほかの工事関係者の方には3,000~5,000円が一般的な目安と言えるでしょう。
ただ、ご祝儀の金額については、地域によってかなり異なるようです。
ご祝儀は、施主側が現金を熨斗袋に入れて準備しておきます。
また、上棟式が初めてのときは金額の相場が分からないのは当然のことですから、地域による相場や熨斗袋の書き方も含めて、住宅会社の担当者に相談しながら準備を進めていきましょう。
上棟式当日の流れ
前述しましたが、現在の新築工事では簡略した上棟式が増えています。
上棟式の儀式は地域や規模によって異なりますが、
・棟木や祭壇の飾りつけ
・建物の四隅にお清め
・施主から参加者への挨拶
・乾杯・お食事
・ご祝儀を渡す
などが当日の流れです。
具体的な上棟式の儀式の流れについては、住宅会社から詳しく聞いておくと安心です。
まとめ
上棟式の儀式について、歴史や現在との違いや、気を付けるポイントなどをまとめてみました。
現在は、上棟式は必ずしもやらなくてもいい儀式ですが、やることによってプラスになることも多いです。
上棟式の儀式は、基本的に“施主主催”です。
ただ、準備から進行のすべてを施主独自で行うことはありません。
通常は、住宅会社とともに進めていくものなので、事前準備や費用について入念に打ち合わせをしておきましょう。
また、上棟式の儀式は現在では工事関係者へのねぎらい・骨組みができたことによるお披露目のような目的が強まっています。
上棟式はご祝儀もあるため、それなりの費用はかかるものの、ふだんはなかなか話せない職人さん達と家づくりについて語り合うことで想い出深い日になることでしょう。
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