住宅ローンのお話~固定金利と変動金利の違いについて徹底解説~
住宅ローンを借りるとき、支払総額とも深く関わってくる「金利」。
同じ借入金額でも「金利の違い」「返済期間の違い」などで支払総額も変わってくるでしょう。
ただ、金利には“変動金利”や“固定金利”などのタイプがあって、どのように異なるかは住宅ローンを選ぶうえで理解しておくことが重要です。
また、住宅ローンの借入先は民間の金融機関やフラット35などがあります。
何をどう比較すべきか、どんな基準で選ぶべきかといった疑問点が多い方に向けて、今回は住宅ローンの選択時にポイントとなるお話をお伝えしていきます。
変動金利、固定金利…どんな特徴があって何が違う?
まず、住宅ローンを借りるときに知識として欠かせない「変動金利」と「固定金利」について違いを見てみましょう。
◎多くの人が選んでいる「変動金利型」
市場の動向で変わってくる金利が変動金利です。
変動金利は、はじめは金利が低く設定されて魅力的に思えます。
ただ、市場で上昇すると返済額が増える点が変動金利のデメリットです。
変動動金利は半年に1回見直される時期があります。
途中で金利が変わる変動金利は、総支払を見極めることが難しいでしょう。
◎返済計画のシミュレーションがしやすい「固定金利型」
固定金利型のうち、全期間を通して金利が固定されるタイプが固定金利型です。
住宅ローンを申し込むとき、「結局全体の支払い額はいくらになるのだろう?」と気になりますよね。変動金利はそれが分からず不安ですが、固定金利型なら契約時点で「毎月いくら払うか・何年払うか・最終的に総額はいくらか」などが明確で安心です。
市場の金利が上昇した局面となっても、固定金利ならその影響を受けずに済むというメリットもあります。
ただ、固定金利は変動金利と違い市場で金利が下がっても固定のままです。
また、そもそもの金利が変動金利より固定金利は高めに設定されている点はデメリットと言えるかもしれません。
◎はじめ固定金利、その後金利タイプを選択できる「固定金利期間選択型」
固定金利には、全期間を通して金利が固定される「全期間固定金利型」のほか、固定する期間を選択してその後、固定金利か変動金利かを選ぶ「固定金利期間選択型」もあります。
「初めの〇年は〇%、その後は変動金利か固定金利のどちらかの金利を選ぶ」というイメージです。
固定金利の期間を過ぎた後、そのときの水準を見ながら変動金利、もしくはそのまま固定金利を選べるという特徴があります。
住宅ローンはどうやって選ぶべきか?ポイントをご紹介
住宅ローンの借り入れ先や内容はたくさんあって、同じ金額を借りても内容が変わります。
長期にわたって返済を続けていくものですから、正しく理解して借りたいものですよね。
そこで、選ぶときのポイントを具体的にご紹介します。
◎どの金融機関から借りるか考える
詳しく後述しますが、住宅ローンの借り入れ先はさまざまです。
一般的に住宅ローンの借り入れ先と言って思いつくのは「○○銀行」いう金融機関かもしれませんが、そのほか信用金庫やJA、労働金庫、フラット35などが候補となるでしょう。
個人の状況(勤務先・勤続年数・収入・健康面・担保となる物件など)によって、希望していた借入先の審査には通りづらく、選択肢が狭まるケースもあります。
◎固定金利?変動金利?金利をどうするか決める
「固定金利よりも低い」という変動金利の特徴を知ると、お得なのではないかと思いますよね。
ただ、変動金利は市場の動向によっては今後結構上昇する可能性があります。
初めこそ「低い金利でお得」と思えても、長い返済期間のなかで毎月の返済額も増えて家計に響くケースもあるでしょう。
固定金利、変動金利のどちらが合っているかは人によって違うので、さまざまな面からシミュレーションしながら選んでみてくださいね。
◎団体信用生命保険の内容もチェックする
団体信用生命保険、いわゆる“団信”は住宅ローンを借りるときはしっかりおさえておきたいポイントです。
団信は、住宅ローンの契約者が死亡・高度障害などで返済できなくなったときに保険金で残債を支払われるというものです。
住宅ローンは長ければ40年にもおよぶ返済期間があるため、多くの住宅ローンでは団信への加入を条件としています。
この団信の保険料は多くの場合、金利に含まれています。
住宅ローン契約者が改めて他に保険料を支払うこともなく、住宅ローンを払っているなかで団信の加入ができるため、かなりの安心感につながるでしょう。
ただ、この団信は、「後から加入する」「内容を変更する」などができません。
住宅ローンの契約時にどんな保障内容なのかを詳しくチェックしておくことが大事です。
住宅ローンを組める金融機関の特徴と比較
新築住宅を建てるとき、住宅ローンを組む金融機関の選択肢はいくつもあります。
ただ、それぞれ金利も違えば、審査の条件も違い、仕事や収入になど個人の状況によっては「ここで借りたい」と思っても借りられないこともあるでしょう。
まずは、金融機関の特徴を比較しながらおさえておくことが大事です。
◎地方銀行
地方銀行は、大手の都市銀行と違い、全国各地に本店・支店と複数の店舗を持っている金融機関です。利用できるATMも身近にたくさん存在するので、かなり利用しやすい金融機関と言えるでしょう。
「住宅ローンを使いたいけれど相談したい」という事前相談はもちろん、実際に住宅ローンの契約をするときも近くの店舗に足を運びやすいのがメリットです。
ただ、一方でメガバンクや都市銀行と比べると金利が高い傾向にあります。
◎信用金庫
信用金庫は、略称“しんきん”と呼ばれることも多く、銀行とは違った組織の形態で取引先は主に中小企業や個人です。
銀行と同じように通常の預金もできるほか、住宅ローンなどの融資を受けることもできます。
通常、融資を受けられる条件は会員です。
ただ、地域密着型の金融機関ですから、エリア内に居住していれば会員となることで融資を受ける条件を満たすことが可能です。
また、都市銀行などと比べると金利は高めに設定されているケースが多いでしょう。
◎JA(農協)
農業従事者が利用しているイメージがあるJAですが、地域密着型の金融機関で地域の人なら利用することが可能です。
住宅ローンを利用するとき出資金を出して“准組合員”になることで、農家以外の人も家を買うときの借入先にできます。
全国各地にあるJAですが、「JAバンク○○」とエリアによって名前が異なるほか、金利もばらばらです。
利用時には、自分の居住しているエリアのJAの情報をチェックしましょう。
◎フラット35
フラット35は、国の住宅金融支援機構と民間の金融機関が提携している住宅ローンです。
住宅ローンを借りるときに、多くの金融機関で「フラット35」の取り扱いを見かける方も多いでしょう。フラット35の窓口となるのは、銀行や信用金庫などの民間の金融機関です。
フラット35の特徴は、
・最長35年借入可能
・ずっと固定金利
・保証料がいらない
・個人事業主やパート社員も借入できる
・団体信用生命保険への加入は任意
などです。
地銀や信用金庫などは雇用形態や収入が重視される傾向で、個人事業主やパートといった仕事の人は審査に通りづらい傾向にあるでしょう。
フラット35ならほかの住宅ローンを利用できなそうなときでも候補にしやすい特徴があります。
また、万が一の備えとなる団体信用生命保険への加入ですが、健康状態を理由に加入できないケースもあるでしょう。
フラット35なら「団信に加入しない」という選択もできます。
まとめ
今回は、住宅ローンの借入先となる地銀や信金、JA、フラット35などの特徴も交えつつ、住宅ローンの選び方のポイントをお伝えしました。
変動金利や固定金利は、住宅ローンを借りるときに自分で選ばなければならず、どこを基準にすればいいか悩むかもしれません。
これまでは低金利の時代でしたが、最近は固定金利も微上昇局面に入ってきたので注目していきたいですね。
住宅ローンの返済は数十年先までの長期間のことです。
家を建てた後にくれぐれも後悔のないように、さまざまな住宅ローンの情報を比較しながらご家族に合ったものを選びましょう。
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