無垢材、突板、シートフロア、フロアタイル等々、床材の種類を徹底解説!!

床材は「目で見る・その上を歩く」というように、毎日の暮らしと大きく関わりのある部分です。
床材にはたくさんの種類があって、どの種類を選ぶかによって「部屋の雰囲気」「歩いたときの感触」が異なってきます。

そこで、今回は床材の種類について徹底解説。注文住宅で新築を建てるときに知っておきたい床材の種類について、ポイントを詳しくまとめてみました。

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床材とは?

床材とは、床の仕上げに使われる材料のことです。
住宅の室内の床材は、フローリングタイルクッションフロア、また絨毯も床材と言われます。
最近では、その他コルクが使われることもあります。
室外では、タイルやコンクリートが床材となります。


床の仕上げ材となる床材は、お部屋の広い範囲を占める建材なので、見た目の雰囲気に大きく関わります。また、暮らす人の足元で常に触れる床材は、空間の印象を左右することはもちろん、快適性にもつながります。
さまざまな床材があるので、種類ごとに床材の特徴を知り、どこにどんな種類の床材を設置するか慎重に考えましょう。

https://vacances-tokai.com/wp/column/design/2969/

床材の種類とそれぞれの特徴

床材と言うと木目の雰囲気が素敵なフローリングをイメージする方も多いかもしれませんが、さまざまな種類があります。
しかも、フローリングに見えても違う種類というケースも多いです。
次に、代表的な床材の種類とメリット・デメリットについて見ていきましょう。

◎無垢材

無垢材とは、無垢な状態の天然木のことを言います。

一般的にフローリングは、「無垢材(無垢フローリング)」と「複合フローリング」とに分けられます。

無垢材は、天然の木をカットしたものを建材として加工した“一枚板”の床材です。
無垢材の大きなメリットは、「木」が持つ特徴をそのまま感じられる点でしょう。

ひとつひとつ異なる模様や木目の美しさ、温かい感触、本物の素材だからこそ表現できる風合いが無垢材の魅力です。

床材の種類のなかでも、無垢材は長く使えば経年で風合いが変化しやすい床です。
でも、無垢材なら、劣化ではなく“味わい深さが増す”ようなところがあります。

そして、無垢材のメリットとして見逃せないのが木の特性である調湿効果です。
高湿度のときには湿気を吸い、乾燥時には水分を放出してくれる無垢材は、お部屋の湿度調整の役割を果たしてくれるメリットもあるのです。

これらのメリットの一方で、床材の種類のなかでも、無垢材は水濡れしやすい場所には不向きです。
水分が染み込むほどに傷むリスクがあるため、きちんとしたお手入れが大切です。

また、近年の家づくりで人気の無垢材ですが、樹種の違いによって特徴も変わります。

【スギ】

日本で馴染み深いのは「スギ」の無垢材です。
針葉樹のスギは触れたときに柔らかみもあり、保温効果を持つメリットがあります。

【オーク】

綺麗で明瞭で美しい木目がメリットのオークは、日本では「ナラ」と言われます。

【パイン材】

パイン材は、日本では「松」のことを指します。
針葉樹のパイン材は柔らかい素材がメリットです。フローリングとしてはもちろん、家具などに使われることも多いです。

【ウォールナット】

ウォールナットは高級感のある無垢材です。
ダークブラウンの深い色味が特徴的で、重厚感や高級感がある樹種。床材のほか、高級家具や装飾材としても世界中で人気があります。

◎突板

さきほど、フローリングは「無垢材」と「複合フローリング」に分類できるとお話ししました。
実は、複合フローリングは、表面材の仕上げの違いでさらに2つに分けることができます。

そのうち、天然木を2~3㎜ほどに切り出したものが「挽板仕上げ」、0.2~0.3㎜とかなり薄くシート状に切り出したものが「突板仕上げ」と言います

突板はスライス状の天然木を化粧材として合板に貼って仕上げたフローリングです。

突板のメリットは、表面は天然木そのもので、質感の満足度は高いという点でしょう。
しかも、スライスした天然木である突板は軽量で施工がしやすいのもメリットです。

また突板は、無垢板に比べて大量に生産する事ができます。
天然木材は、さまざまな条件で、製品の差が出やすくなりますが、突板は一つの材木から大量生産が可能です。

そのため無垢材に比べると突板は、価格的にもメリットが大きいものです。

ただ、突板は表面が薄く、ダメージが深まると下地材が見えてしまうデメリットも考えられます。

◎シートフロア

シートフロアは複合フローリングの種類のひとつです。
シートフロアで仕上げられたお部屋は、一見、本物の木材のよう。木目も表現されています。

実は、合板の表面に“木目を印刷したシート”を貼り付けたものなのです。

シートフロアには、価格の安さや柄の種類が多い、お手入れしやすいというメリットがあります。
見た目も本物と見間違うくらいで、質感を丁寧に再現したものも選ぶことが可能です。

しかし、プリントなので、本物の風合いは残念ながら感じられません。
無垢材と比べると、歩いたときに「ひんやり感じる」ということもよくあるでしょう。

◎フロアタイル

フロアタイルとは、塩ビ素材の“タイル状のフロア”です。
凸凹の加工をしてリアルな素材感を追求。
おしゃれな木目柄や高級感のある石目柄など種類も豊富、まるで本物のようにも見えるメリットを持ちます。ただ、塩ビ素材なので、よく見ると違うことが分かります。

フロアタイルのメリットは、重いものを置いても跡がつきづらい点です。
そして、耐水性があるフロアタイルは、水濡れリスクのある場所への床材としても活躍してくれるのがメリットです。

そういったメリットの反面、施工技術が求められる床材というデメリットもあります。
施工をしっかりやらないと、隙間から水が入り込むリスクも。しっかりと施工してもらうことが大事です。

◎クッションフロア

フロアタイルと同じく、塩ビ素材の床材の種類にクッションフロアがあります。
ときに「同じ塩ビ素材なのにフロアタイルとクッションフロアは何が違う?」と疑問に思う方もいるようです。

フロアタイルは“タイル”なので硬めですが、シート状のクッションフロアは“クッション性”があって柔らかめというメリットがあります。

クッションフロアは、

・色や柄をたくさんの種類から選べる

・水濡れに強く水回りにぴったり

・コストがリーズナブル

というメリットがあります。

ただ、一方で

・どうしても本物の風合いが感じられない

・長く重いものを乗せて跡がついた

というデメリットもあります。

写真などで見るとリアルな雰囲気があってメリットも多そうなクッションフロアですが、実際に施工すると思っていた感じと違うというケースもあるでしょう。

https://vacances-tokai.com/wp/column/money/1925/

貼り方によっても個性の演出ができる

床材のなかでもフローリングは、貼り方によって見た目の雰囲気がかなり変わります。

もっともスタンダードな貼り方と言えば「定尺貼り」。
サイズの同じ1枚のフローリング木材を同じ向きに等間隔でずらしながら規則的に並べていく貼り方です。
さまざまなお部屋のテイストに合わせられるメリットを持ち、万能タイプの貼り方と言えるでしょう。

そして、木材の長さを同一にせず、長いもの、短いもの…とを並べて仕上げるのが「乱貼り」と言います。
長さの不揃いな木材でも、上手く貼り合わせられれば、美しい仕上がりになるメリットがあります。

また、ヨーロッパスタイルの住宅と相性がいいのが「ヘリンボーン貼り」。
Vの形になるような組み合わせにより、全体的に“ニシン(魚)の骨”のような見た目になることが名前の由来です。独自性があるメリットから最近の家づくりで人気が出ています。

そのほか、短めの木材を縦や横と交互に正方形にするように貼る「市松貼り」はレトロで味のある雰囲気に仕上がるメリットを持ちます。

このように、貼り方の種類によって、お部屋の見た目に個性や素敵な印象をもたらすことができます。

まとめ

今回は、床材の種類についてメリット・デメリットも交えてお伝えしました。

お住まいのなかで床材は、お部屋の印象をがらりと変えることもできる内装材です。
木目の柄や木のぬくもりを楽しみたいと無垢材を家づくりに取り入れる方も多いですが、無垢材ではないものもあります。
見た目が似ていたとしても、木目の現れ方や質感は無垢材とは違います。

本当は無垢材を家づくりに取り入れたいけれど、別の種類の床材を選んだ場合は、それぞれの特徴をおさえて後悔のないようにしましょう。

また、人気のフローリングは樹種や貼り方によってお部屋の表情が変わります。

家づくりでは、「質感は写真だけでは分からない」点に注意しましょう。
床材を決めるときは、どんな種類があるか、そしてそれぞれの特徴を理解することが大事です。
そして、質感や触れたときの感触を確かめるなら、サンプルを見ることはもちろん、モデルハウスを訪れるのもおすすめです。

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