ワイド団信ってなぁに?
住宅ローンの審査で「持病」や「過去の病気」が関係するかもしれないと耳にしたことがある方も多いでしょう。
住宅ローンの審査では「健康面」も重視されるため、持病などを理由に借りられない可能性もあります。
健康上の理由で住宅ローンを借りられず、家を建てられないのは残念なことですよね。
そんなときの選択肢として知っておきたいのが「ワイド団信」です。
ワイド団信への加入できれば、住宅ローンも借りられ、マイホームへの夢を諦めることはありません。
今回は、ワイド団信について詳しくお伝えしていきます。
そもそも団体信用生命保険とは?住宅ローンを借りるときに絶対加入するの?
住宅ローンを組むときに耳にする「団体信用生命保険(団信)」という言葉ですが、絶対入らなければならないのか…?という疑問を持つ方もいるかもしれません。
◎団体信用生命保険は“万が一”の支えとなるもの
団体信用生命保険の多くは、「住宅ローンの契約者が亡くなった場合」「重度の障害が残った場合」に保障を受け取れます。
いわゆる大黒柱として生活を支えていた人に万が一のことがあると、住宅ローンの支払いだけでなく、日々の生活さえも負担となってしまいます。
大事な家族を失った悲しみはもちろんのほか、これまで住んでいた家も失い、残された家族にとっても相当な辛い出来事でしょう。住宅ローンを組むときに団体信用生命保険に加入すれば、支払い者に万が一のことがあったとき、住宅ローンの残債に応じた保険金がおります。
家を失うことはありません。残債の支払いが負担にならず、その後は安心して住み続けられるでしょう。
◎金融機関にとっても安心材料に
団体信用生命保険へ加入してもらうことは、貸し出す方の金融機関にとってもメリットがあります。
一般的な生命保険と違い、団体信用生命保険では保険金の受取人は金融機関です。
契約者の死亡や大きな病気で団体信用生命保険の保障がおりる場合、金融機関が残りの借入金額を確実に回収できる方法と言えるでしょう。
◎一般的な住宅ローンでつけられる「特定疾病特約」とは?
通常、団体信用生命保険の保険金がおりる条件として、「契約者が死亡した場合」「体に重度の障害が起こった場合」などがあります。
しかし、実際には、これ以外の病気で「働けない・収入が途絶える」という可能性はありますよね。
何らかの病気で仕事ができなくなったとき、支払いが滞った状態が続けば“競売”にかかる可能性も。
そこで、「死亡・重度障害」以外の特定疾病になったときでも保障の対象にできる特約がつけられた団体信用生命保険も増えています。
たとえば、
・3大疾病特約…がんや脳卒中、心筋梗塞などの三大疾病
・7大疾病特約…「3大疾病」に加えて、糖尿病や高血圧疾患、慢性腎不全、肝硬変
などです。
これらの特定疾病の特約をつけたとしても罹患しただけで保障を受けられるわけではないですが、一定の状態が続いたなどの要件が満たされれば残債がゼロになります。
ご自分の治療ができると同時に家族の暮らしも守れるでしょう。
また、特定疾病の特約をつけた場合、毎月の支払額も増えます。
特定疾病をつけなかった場合と比べると、総返済額も高くなるでしょう。
住宅ローンで団信に加入できなかった…。家を買うにはどんな選択肢がある?
住宅ローンで返済を続けていくうえで団体信用生命保険への加入は、安心感をもたらすものです。
夫が主に生計を支えて住宅ローンを組んでいる場合は、契約者本人としても「自分が死んだ後に家族の住処を失わせたくない・住宅ローンの支払いで苦しめたくない」という思いもあるでしょう。
とは言え、病気が理由で普通の団信へ加入できないケースもあります。
そんなときの選択肢を見ていきましょう。
◎フラット35で団体信用生命保険に加入せずに融資を受ける
多くの住宅ローンでは団体信用生命保険の加入を必須としていますが、フラット35の場合「任意加入」です。
ただし、返済中に万が一のことが起こったとき、「残債を背負った家族が苦しまないか」を考えておく必要があります。一般の生命保険の加入、もしもの場合にカバーできるだけの貯金がある、配偶者が返済を続けていけるだけの収入がある、などです。
◎ワイド団信を検討する
一般的な団体信用生命保険に加入できなかった人でも利用できる可能性がある団信です。
詳しくは、後述していきます。
ワイド団信って何?
「ワイド団信」というワードですが、「初めて聞いた」という方もいるのではないでしょうか。
住宅ローンで家を建てるならぜひ知っておきたいところですが、意外にも知らない人も多いようです。それでは、ワイド団信について見ていきましょう。
◎一般的な団信で入れない人の選択肢となる
お伝えしたように、多くの場合、住宅ローンを組むときは「団信への加入」が条件となります。
基本的には健康状態が良好であるほどに住宅ローンの審査には有利で、審査項目として「通院中の病気」や「現在服用中の薬」、「過去数年以内の病歴・手術歴」などについて、告知することが求められます。
この内容についてどう判断されるかは金融機関によって異なりますが、特定疾病などによって審査に落とされるケースもあるでしょう。
そのような通常の団体信用生命保険で入れない人も入れる可能性があるのがワイド団信です。
契約者の病気を加味したうえでの団体信用生命保険のため、保険料が上乗せされた分、金利は高くなってしまいます。しかし、通常の団信に入れない人の大きな味方となるのがワイド団信です。「死亡や高度障害」など万が一の備えも保ちつつ、住宅ローンで家を買えるのは大変ありがたいことですよね。
一般的な団信とワイド団信との違いについて
ここで改めて、「一般的な団信」と「ワイド団信」との違いを分かりやすくポイントにまとめてみました。
◎違い1.持病があっても加入できる可能性
一般的な団体信用生命保険の場合に断られる可能性のある病気には、
・心臓の疾患
・脳の疾患
・肝臓の疾患
・精神疾患
・腎臓の疾患
・糖尿病
・高血圧症
・がん
などがあります。
ワイド団信では、一般の団信で断られるかもしれない持病があっても加入できる可能性が高まります。
◎違い2.審査通過の基準
ワイド団信は、加入者の引き受け範囲を“ワイド”にしています。
ワイド団信は、そもそも「加入条件緩和割増保険料適用特約付団体信用生命保険」が正式な名称です。
つまり、加入条件を緩和しているので、一般的な団信に加入できない人のチャンスも増えます。
◎違い3.金利が上乗せされている
一般的な団信よりも審査基準が“緩い”代わりに、保険料が割り増しされることになります。
金融機関ごとに展開しているワイド団信の内容にもよりますが、本来の借入金利に上乗せした形で返済していくイメージです。
まとめ
今回はワイド団信について詳しくお伝えしました。
持病を理由に通常の団体信用生命保険へ加入できない場合でも、ワイド団信なら許容範囲が広く、加入できる可能性が高まるでしょう。
加入する条件が緩くなっているため、「保険料として金利が上乗せされること」「加入時の年齢に制限も設けられていること」に留意しておきましょう。
ワイド団信はどこの金融機関でも取り扱っているわけではありませんが、一般的な団信の加入が難しい人の味方となってくれる可能性も。
「持病があって住宅ローンが組めないかも」と心配な方は、ご自身の状況に合わせてワイド団信もご検討されてはいかがでしょうか。
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